- こうこう
- I
こうこう(副)狐や鶏の鳴き声を表す語。II
「狐狐と呼びければ, ~と鳴きて出できたりにけり/今昔27」
こうこう【交媾】男女のまじわり。 交合。IIIこうこう【公侯】(1)公爵と侯爵。(2)大名。 諸侯。IVこうこう【公行】(1)広く行われること。 特に, 好ましくないことが公然と行われること。「世間に多妻法を~せしめ/福翁百話(諭吉)」
(2)公然と行うこと。「盗賊~して/福翁百話(諭吉)」
(3)公刊すること。 刊行。(4)中国, 清代, 広東の外国貿易を独占していた特許商人(行商), またはその団体。 一三あったので広東十三行と通称。 アヘン戦争の結果廃止。Vこうこう【口腔】口の中の空所で, 鼻腔や咽頭に連なる部分。 舌や歯があり, 消化管の入り口として食物の摂取・咀嚼(ソシヤク)・消化を行うほか, 発声器・補助気道としても重要。〔医学部門では「こうくう」という〕VIこうこう【坑口】坑道の入り口。 こうぐち。VIIこうこう【孝行】(1)子が親を敬い, よく尽くす・こと(さま)。⇔ 不孝「老母に~する」「~な息子」(2)(親に対するように)大切にするさま。「女房~」
~=の(=を)したい時分に親は無しとかく人は, 孝行できなかったことを, 悔み嘆くことが多いことにいう。 風樹(フウジユ)の嘆(タン)。 [柳多留]VIIIこうこう【工高】「工業高等学校」の略。IXこうこう【後攻】攻撃と防御を交互に行うスポーツなどで, あとから攻めること。 あとぜめ。⇔ 先攻Xこうこう【後考】後日, 考えること。 また, 後人の考え。~に待・つ現在の疑問や懸案などについて, 今後の熟考, または後人の十分な考察を期待する。XIこうこう【後行】(1)あとから行くこと。(2)あとから行われること。XIIこうこう【後項】(1)あとにあげた箇条。 後ろの項目。(2)〔数〕 比 a:b における b。⇔ 前項XIIIこうこう【斯う斯う】〔「かくかく」の転〕内容を具体的に表さず省略して言う時に使う語。 これこれ。 このように。XIV「理由は~しかじか」「~せよと指示した」
こうこう【曠曠・広広】ひろびろとしたさま。 ひろくはるかなさま。XV「~たる参事官室/もしや草紙(桜痴)」
こうこう【杲杲】日光が明るく照るさま。XVI「朝日~とさし上りて/自然と人生(蘆花)」
こうこう【構桁】⇒ こうげた(構桁)XVIIこうこう【浩浩】(1)水の豊かにみなぎり広がるさま。「海は空と, 風は潮と, まるで一になつて, ~として/自然と人生(蘆花)」
(2)広々としたさま。XVIII「天は…闊(ヒロ)く, ~として/金色夜叉(紅葉)」
こうこう【港口】港の出入り口。XIXこうこう【煌煌・晃晃】きらきらとひかり輝くさま。XX「電灯が~と輝く」「~たる星辰の限りなき/佳人之奇遇(散士)」
こうこう【甲香】「貝香(カイコウ)」に同じ。XXIこうこう【皇考】(1)天皇が, 死去した先代の天皇をいう語。(2)祖父。XXII「~位は三品/菅家文草」
こうこう【皓皓・皎皎】(1)白いさま。 清いさま。「~たる白壁/佳人之奇遇(散士)」
(2)むなしく広いさま。「余る所は~冽々たる空霊の気丈になる/吾輩は猫である(漱石)」
(3)光るさま。 明らかなさま。XXIII「~たる月/緑簑談(南翠)」
こうこう【皞皞】心が広くのびやかな・こと(さま)。XXIV「凞々(キキ)~の治を保つ/三酔人経綸問答(兆民)」
こうこう【硬膏】常温では固形で, 体温に接すると粘着性を生ずる膏薬。⇔ 軟膏XXVこうこう【硬鋼】炭素鋼のうち炭素を0.36~0.50パーセント含むもの。 硬度・抗張力が大きく, 伸び率が小さい。 レール・外輪・シリンダー・工具などに用いる。XXVIこうこう【耿耿】(1)明るいさま。 ひかり輝くさま。「~たる銀河/日本風景論(重昂)」
(2)心が安らかでないさま。 思うことがあってうれえるさま。XXVII「一片~たる神州男児の丹心/天うつ浪(露伴)」
こうこう【膏肓】〔「こうもう」は誤読。 「膏」は心臓の下, 「肓」は横隔膜の上〕膏と肓の間に病気がはいり込むと治療しにくく, 容易に治らないという所。→ 病膏肓に入る(「病」の句項目)XXVIIIこうこう【航行】船で水上を行くこと。 航空機が航路を進むことにもいう。XXIX「島づたいに~する」
こうこう【行行】次第に進んでゆくさま。 行き行くさま。XXX「~竟に旧都に入る/日本風景論(重昂)」
こうこう【遑遑】心が落ち着かないさま。 あわただしいさま。XXXI「齷齪たり, 又た~たり/欺かざるの記(独歩)」「~として奔走し/思出の記(蘆花)」
こうこう【鉱坑】鉱物を採掘するための地下施設。XXXIIこうこう【鏗鏗】鐘の鳴り響くさまを表す語。XXXIII「鏘(ソウ)~と鳴り響く/桐一葉(逍遥)」
こうこう【降紅】煎茶点前(センチヤテマエ)で用いる火箸。XXXIVこうこう【香香】香のもの。 漬物。 こうこ。XXXVこうこう【高崗】(1905-1955) 中国の政治家。 陝西省出身。 1954年国家計画委員会主席となり, 中国東北地方を地盤に工業化に尽力するが, 55年失脚。 カオ=カン。XXXVIこうこう【高校】「高等学校」の略。XXXVII「商業~」
こうこう【鴻溝】大きなみぞ。 転じて, へだてとなるもの。XXXVIII「自己と他人の間に截然たる利害の~がある/吾輩は猫である(漱石)」
こうこう【黄口】(1)黄色のくちばし。 鳥の雛(ヒナ)。(2)年齢が若く経験の足りないもの。 黄吻(コウフン)。XXXIX「いはば~の童なり/読本・弓張月(前)」
こうこう【黄興】(1874-1916) 中国の革命家。 日本留学後, 中国革命同盟会の結成に参画。 辛亥(シンガイ)革命後, 南京臨時政府の陸軍総長。 第二革命に失敗しアメリカに亡命。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.